志村ふくみ展 世田谷美術館。

志村ふくみ展 世田谷美術館

前々から約束していた志村ふくみ展へ。

世田谷美術館、ちょっと歩きますがゆったりしていていいですね。(都心と比べてはイカン)
草木染の紬は力強くて、琵琶湖のほとりの自然を閉じ込めたような作品が並んでいます。

織りももちろんいいけれど、この方の魅力はその文と知性も含め、その生き方そのものにあるのだと思います。
ちょっと粗野な味の紬は地味なようだけど、パワフル。
普通なようだけど相当かぶいた所もあり、うーん着物に負けずに着こなすのはなかなか大変そうだ。
そしてこれに負けない帯というのも大変そうだ。

図録がこれまた充実していまして。
下手な写真集を買うよりよほどお買い得。

・・でも昨日其一のでかい図録を買ってしまったので私は断念。友人が買ったのでなんとなく満足。

しかし美術館に納められてしまった着物というのは、だれも袖を通すことが無いわけで、洗い張りをして柔らかくなることも育つこともないわけで、なんだかそれもちょっと可哀想、と友人と話しつつ、その後は同窓生の出している上野の公募展「風」をはしごして帰りました。

志村展らしく手織りの紬で。

赤い紬 秋の帯

赤い紬 秋の帯

赤いの、意外と合わせやすくていい、と思ったのだけど、致命的なシミを発見してしまってがっかり。
ジャンク品はやっぱり危険なのでした。これはこのまま売ってしまうかもです。
また探しましょ。

しかし久しぶりに着たら、つ、疲れた・・。いや、疲れが溜まっていたのかも。もう一日休みが欲しい・・。

鈴木其一展 サントリー美術館

鈴木其一展 サントリー美術館

鈴木其一 江戸琳派の旗手 展に行ってきました。

始まってから、早く行こう行こうと思っていたのに、これもなかなか行けずにいました。

一度お昼にさくっと観ようと思って寄ったのですが、チケット売り場に行列が出来ていて、時間もあまりなくて諦めたのです。
で、金曜日の昼にリベンジ。
今度はチケットを新宿で買ってから行きましたが、チケット売り場はそんなには混んでなかったです。
波があるらしい。

とはいえ会場内は絵の前に少し列が出来ていて、それなりに時間がかかります。

其一だけでなく、抱一や弟子や息子や、関係者も多数。
観たことのない絵も多数。
其一だけの展示はあまりこれまで無かったし、なかなか無い機会ではないでしょうか。

琳派も時代の変化に伴って、モダンでデザイン的な要素が強くなります。
その分絵画性は低くなりますが、それは時代が求めたものでもあり、其一の資質でもあるのだと思います。

絵を見るとオールマイティで何でも来い。すっきりくっきりした線と色で職人的で明快で華やか。愛嬌もある。
お得意様に宛てた手紙の筆跡にもそのきちっと実直で明快な人柄が伝わるよう。
お江戸好みでこの人モテそうだなあ・・。

図録も充実していたので、購入しました。
結構観ていない絵がある。前期も行きたかった!