5月の単衣。白地の本塩沢に石楠花の帯。

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白地に麻の葉模様の本塩沢です。白の単衣って緊張する!
玄関出て、思わず一度戻って出直してしまった^^;

微妙に見えにくい位置に薄いしみがあったりするのですが、やっぱり白地だと気になりますね。(自分が)
染み抜きいくらかかるかなー。

単衣の本塩沢の中では厚みのあるほうなのですが、なにぶん白なので、裾よけも強い日差しだと透けるかも。
もう少し長めのサイズが必要でした。(←普段あまり見えないから短め丈でごまかしている)

でも今日見かけた着物の方は皆白っぽい色を着ていました。5月の日差しがそうさせるのか。。

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そして問題の帯。
買った時、夾竹桃だと思ったのですよ。

でもこの色あいで、9寸の冬帯。
なんだか分からないまま、2年?が経過。
夾竹桃だったら夏帯のはずなので、これはやはり石楠花なのでしょうか。いや、石楠花だということにします。

今日は近代美術館で安田靫彦をみるつもりだったのですが、持っていたチケットは常設展のみだったので、時間も厳しかったし常設をゆっくり観ることにしました。
安田靫彦展は15日まで。連休明けに行こうかな。

毎年観ている気がする、「行く春」(河合玉堂)。
何度観てもいいですね。

あと前田青邨がとても好きでした。
大規模な展覧会が少なくて、いまひとつ印象が薄いと思うのですが、前田青邨展やってくれないかな。

帰りは風が強くなって、歩くのが大変。
早めに帰って正解でした。

山種美術館 「花と鳥の万華鏡 ―春草・御舟の花、栖鳳・松篁の鳥―」展

何やかんやと理由をつけて、気分転換に山種美術館に行ってきました。
花鳥画の展覧会です。

山種の展示はメインが一番最初に飾られていることが多いですね。
今回は御舟の黒牡丹。
あっさりしていますが、見事な一枚です。最近これを帯にしたものを見かけました。
確かに帯にしても凄く素敵な一枚ですね。

他には福田平八郎のツバメを描いたもの、山口逢春の撫子、古径の泰山木、土牛のうさぎに芥子などなど良かったです。

個人的に今回のメインは第二展示室の土牛。「餌」という、2羽の烏骨鶏が餌をついばんでるもの。
初めてみる作品でしたが、細部まで気の通った一枚。
私ならこれをフライヤーにします。また見たいです。

春色の米沢紬でおでかけでした。
紅花染だけど綺麗な水色。色に惹かれて買ったもの。

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胴裏など裏地は綺麗でしたが、生地自体はかなり古いようで、くったりしてお召より柔らかです。
生地が古そうなので、裾と袖口にガロンテープを縫い付けました。汚れと擦れ防止。
前にお召で八掛の裾が擦りきれてしまったので、予防です。

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暖かい日だったので、上着はショール一枚。
山種美術館は着物で行くと200円引きでした^^

フェルディナント・ホドラー展 国立西洋美術館。

東京では終わってしまった展示ですが・・先日行って来た感想をメモ。

小学校だったか、教科書で、「木を刈る人」の絵が載っていましたが、それ以来観る事の無かったスイスの巨匠。
木を刈る人、思ったよりずっと大きくて、実物のパワーは違いました。
画面の端から端までどきどきするような力がみなぎっています。

画像は公式サイトでどうぞ。
http://hodler.jp/highlight.html

印象派的な明るい色彩と自然に写生したリアリティ、そこから余分なものをそぎ落として象徴的に練り上げたスタイルはとても日本人好みなのでは。
初期からその姿勢にあまり大きな変動無く、淡々とまっすぐに自身の世界を深めていった感じがあります。
それぞれの時代に良い作品を残して、着々と世界を築き上げた画家の一生を観るのは西洋東洋の違い無く気持ちが良いもの。
そういう人を巨匠と呼ぶのだろうなと思います。

ごく狭い世界の中で発見したささやかな美しさが繰り返し描かれている感じも日本人的に共感を持ちます。
スイスの自然に親しんだ人なら余計に愛着が湧くでしょう。
そのあたりが自国での国民的人気に繋がっているんだろうなと。

この後は兵庫での展示だそうです。
お近くの方はオススメです。

三井記念美術館 東山御物の美-足利将軍家の至宝-

三井美術館、金曜のナイトミュージアムに行ってきました。
1000円。美術館が全部このくらいだといいのですが^^;
最近どこも随分高くなりました。

南宋の絵画、充実しています。
お茶道具以外は三井所蔵でないものが多いです。
五島、根津、トーハク、その他もろもろの南宋画がずらりと並んだ感じ。

今回トーハクの紅白芙蓉図は展示替えで見られませんでしたが、
五島の鴨図、トーハクの竹虫図が並んでいて目を惹きます。

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五島の梅花小禽図。この絵好き。
根津の図録を持っているので、今回は図録は買わずにカードだけ。
南宋には日本画の源流を強く感じます。

それぞれの美術館で観た事のあるものが多いですが、東山御物としての展示は面白いですね。
茶の湯の隆盛ぶりと共に楽しめます。

11月24日まで。
展示期間限定のものが多く、牧谿の漁村夕照図は11月18日からの展示です。

サントリー美術館 高野山の名宝展。

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久々に美術館。

サントリー美術館の高野山の名宝展は是非行きたいと思っていたのですが、予想以上の充実感です。
図録もなかなかの迫力。久しぶりに図録を買いました。
立体を写真で見せるのは限界がありますが、いい写真が多いです。
大きな仏画なども薄暗い会場では見えにくいのですが、図録のほうがよくわかります。

運慶・快慶はやはり傑作が多く、何か血の通った感じがあります。
今回の目玉はやはり運慶の八大童子でしょうか。
どれも童子らしい愛嬌のあるお顔で親しみやすいです。
太めの線できっぱりくっきりしています。

快慶はもっと繊細で細い硬い線ですね。
品の良い顔立ちで、近づきがたい威厳のある姿が多いです。
快慶作も孔雀明王坐像など、観ることが出来ます。
孔雀明王、4つの手に持っているのは、ざくろ、檸檬、蓮、孔雀の羽。
・・のはずですが、この孔雀明王の持っているのは檸檬が宝珠のようです。ちょっと謎です。

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(図録を撮ったのでちょっとゆがんでいます)

あとお大師さんが実際に唐から持ち帰ったきたと言われる密教の秘宝や曼荼羅など。
これは司馬遼太郎の「空海の風景」などを読んでいると、倍楽しめます。
入唐の絵巻など、最澄が出てこないのは大人の事情でしょうか^^;

高野山に行ったからといってこんなにいろいろ拝めるわけではないと思うので、これは貴重な機会かと思います。
もう一度行ってもいいなーー。

その後トーハクの国宝展もハシゴ。
既にサントリーで満腹だったので、こちらはオマケになってしまいましたが。

ポスターの童子像が見覚えがあるなと思っていたら、やはり先日奈良で拝見した安部文殊院の善財童子でした。リンクしておきます。
これはやはりご本尊の文殊菩薩騎獅像とセットで観るのが良いのですが、一部だけお借りしたようです。

仏像尽くしの一日になりました。