三千本膠。

110217[1]

日本画で最も一般的な膠、三千本膠が製造中止になったそうです。
昨日画材屋さんで知りました。
以前から製造者がご高齢で、と聞いていたような気がしますが、大学時代からお世話になった者としては、えええ、とうとうそんな日が、って感じです。
やはりそこでしか作っていなかったんですね。。

大学の頃は三千本ではなく、鹿膠とかも使ってましたね。色が薄くて綺麗で固い。
(鹿といっても使っているのは牛なのだそうですが。)
最近はまた三千本の柔らかさが良いような気がして、使っていました。
今出ている技法書の類でも膠はやはり三千本が最も一般的なのではないでしょうか。
そして店頭の三千本はすっかり売り切れていました。
誰か買い占めたな・・。←乗り遅れた人。

代用品はあるのですが、やはり使い慣れたものですし、画材は繊細な違いがあるもの。ちょっと淋しいニュースだなあと。
でも長らく日本画を支えてくださった膠屋さん、お疲れさまでした。
長い間ありがとうございました。

ところで画材やさんでは、代替品として「京膠」というのを売っていました。三千本にくらべて色黒な印象ですが、煮詰めると透明度が増すとか。
・・煮詰めていいの?
膠は高温で煮ると接着力が落ちると大体の技法書に書いてあるのですが。
画材やさんが言うには、そんな事はありませんと。
・・そうかなあ??
私は電熱器で湯煎にしていても、お湯が煮立ってしまった膠はかなり接着力が落ちた印象があったのだけど。
理由は他にあったのかしら。誰か知っていたら教えて欲しい。。