都会のトリ。

今朝、屋根のあたりでカリカリ音がして目が覚めました。
ねずみでもいるのかと思いましたが、どうも樋のあたりに雀が雨宿りしているみたいです。

昼間もずっと降っていたのですが、少し小降りになるとカラスやらハトやら雀やら、外を飛んでいて、お腹が空いて餌を探しているのか、雨だと何か美味しいものでも出てくるのか、不明ですが、鳴き声も聞こえます。

大きな掃き出し窓からカーテンを開けると、うちで雨宿りしている雀が驚いて電線に飛び移りました。・・ごめんごめん。

1日大雨のようなので、雨戸を閉めることにして、その前に少しだけベランダに麦の粒を置いてみました。見つけられるかな?

新作。

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ここらで平和な話題を。
友人けやきネッコちゃんのダンス公演のお礼状を作成いたしました。
今回のタイトルは「鰐の庭 わにのにわ」でした。ほんわり透明感のある、ちょっと童話的な舞台で、今回もみっちり踊ってくれました。
こんな時期だからたまに日常から離れるのも良いものです。

絵も、どんな世の中であったとしても、やはり平和で美しいものでありたいと思います。
この覚え書きには個人的な雑感は書きますが、そういう人としての発言と、絵を描くことは切り離して考えたいと思います。

・・正確にはデザイナーは社会の中での職業ですので、社会的な部分もありますが、絵描きとしては常に浮世離れしていたいものです。

シジュウカラ。

近所で小鳥が鳴いています。
ツツピーツツピーツツピー

なんだっけこの鳥は。とっても久しぶりに聴いた気がします。
とても穏やかな陽気です。

ちょっと調べてみたら、これでした↓シジュウカラの囀り。
勝手にリンクさせてもらいます。リンク切れの場合はご容赦下さい。

http://www.youtube.com/watch?v=xd7Q6-mvqrE&feature=related

恋人募集中、だそうです。求愛の歌だったのね。

ショップページを更新しました。

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煉瓦画廊さんでのチャリティ展が無事終了しました。
ご来場いただいた皆様ありがとうございました!
今回のミライデザインの売り上げは全額被災地への支援とさせていただきます。

お陰様でたくさんの方にご協力頂き、被災地へ志をお届けすることが出来そうです。
当初日本赤十字を通じて寄付という予定でしたが、どこにどう分配されるのかという不安もあり、画廊さんのご提案で、津波の被害にあった図書館で貴重な古文書の修復・保存のために奔走されている方々がいらっしゃるそうで、そこに届けようということになりました。
文化活動は衣食足りてのものではありますが、誰かが今守らなくては後に大きな損失となるでしょう。これで文化活動に従事する方の繋がりが出来ればそれも嬉しいことです。
お買いあげ頂いた皆様には後からのご報告になってしまいますが、何卒ご理解頂きますよう、お願いいたします。

復興絵はがきはショップページにもアップしました。
東北復興祈念なのですが、日本全体に届いて欲しい気持ちで、日本復興祈念としました。
このセットについては売り上げの60%を義捐金とさせて頂きたいと思います。

寓話の世界。

原発震災が現実になった時に、最初に思い出したのが星新一のショートショート「おーい  でてこーい」でした。
大体のあらすじを思い出すと、

ある村に、突然あらわれた底なしの穴。
若者が、大声で「おーい でてこーい」と叫んでみたけど、声は闇に呑まれて、なんの反応もなかった。ついで小さな石ころを投げてみたけども、落ちた音も聞こえない。
その穴に目をつけた人間がいて、都会のゴミを捨てたり、犯罪者は証拠を捨てたり、政治家は都合の悪い書類を捨てたり、しまいに放射性廃棄物なんかも大量に放り込んだ。

長い時間を経て、街はすっかりゴミが無くなって空気も美しくなった。

ある時建築中のビルの上で、仕事を終えた作業員がはるか頭上から「おーい、でてこーい」という人の声を聞いたような気がした。見上げた空には何もなかったけども、彼の背中をかすめて小さな石ころが落ちた。

とそんなお話でした。
私はこれを読んだ当時、ちょっぴりダークな、良くできた寓話という程度に受け止めていたわけです。

で、今、もう一度読み返してみましたら、内容は実にリアルでした。
何がリアルといって、登場する人物も、それぞれの事情も、そのまま現実だったわけで、原文には何も分からないのに分かったふうのパフォーマンスをすエライ学者とか、穴を原子力発電会に売りつける利権屋とか、許可を与える官庁とか、心配しながらも数千年は絶対地上に害は出ない、と説明され、また利益の配分をもらうことでなっとくしてしまう村の人とか、また生産することばかりに熱心で、後始末をいやがる都会の人とか、まあそのままの現実かなと思われる人物が登場します。

穴に捨てられるものは、原発のカス、外務省や防衛庁の機密書類、伝染病の実験に使われた動物の死体、引き取り手のない浮浪者の死体、都会の汚物や過去の思い出等々。

私の頭がリアリティを持ってそれを読んでいなかったということですが、現実が寓話に近づいたとも言えます。
もうひとつ、暗示的だったのは黒澤明の「赤富士」ですね。
これはYOUTUBEで見ましたが、「夢」8話のうちのひとつです。

以前実家のテレビで、見た気がするのだけど、「桃畑」「雪あらし」「トンネル」「鴉」「水車のある村」は見覚えがあるのに、何故か赤富士と鬼哭は記憶にありません。
これも私の意識が薄かったのか、それとも実際この時は放映されなかったのかは不明です。

時代が変わりつつあり、人の意識も変わります。
今起きていることはある意味後の世に昔話として残るのでしょう。
100年後、200年後、、1000年後に・・・1000年たって昔話になってもプルトニウムは余裕で残ってるわけですけどね。
その時ナウシカの世界みたいに負の遺産として残っているのかな。
逆に負の遺産の無かった時代が神話の楽園となり、歴史は巡るのかなあと。

復興祈念絵はがき「にほん」。

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つづきです。こちら3枚は山ですね。
山と海、日と月、朝と夜、春と秋、人と神と仏、などなど、日本の自然と人の暮らしを描いた絵はがきです。何となくJAPANでもNIPPONでもなく、にほん、かなあと。
2枚目の山は、福島の村の風景を見ていた時に、小さくて綺麗な山が気になったので。
子供の頃いた広島の小さな町も同じような小さな山があって、田圃が広がって、ありふれた日本の田舎の風景でした。

展示DM。クリック拡大↓

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復興祈念絵はがき「にほん」。

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明日11日から17日まで銀座煉瓦画廊さんにて、東日本大震災復興祈念のチャリティ展に参加します。
なかなか進まなかった絵はがきですが、ぎりぎりで出来上がりました。
追悼と復興への祈りをこめて。
また、被災地以外の方にも、大切な風景を心に留めて頂けるように。
6枚セット1000円の予定です。
当面画廊での販売ですが、またショップページにもアップします。

展示DM。クリック拡大↓

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立夏。

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近くの川沿いでツツジが満開です。
鮮やかなピンクのツツジ、甘いいい香りがします。
この川では昨年、小さな川の中州に花壇?が出現していて、コンクリートブロックで四角く囲った中に、菖蒲のような苗を植えてありました。
雨が降れば増水して、間違いなく水没するし、流されてもおかしくないのだけど、こんな所で育つのかなと思っていたら、先日黄色い花を咲かせていました。
黄菖蒲だったんですね。植物の強さにびっくりです。
台風の季節が心配ではありますが、なかなか綺麗です。
コンクリートで固めた小さな川ですが、しだれ桜を植えたり、蔦を這わせたり、区も景観美化に頑張っているようです。

暦の上では立夏だそうで、梅雨までしばらく初夏を楽しめそうですね。
震災以来日本を描いた絵はがきを作ろうと思いつつ、気落ちして進まなかったのですが、、。
というのは日本の美しさを描くのに、見えない放射能汚染を思うとどうにもそらぞらしい気持ちが募り。かといって過去を偲んで描くほど年をとってもいないし。

日本画の定義は曖昧ですが、もし日本画の精神というものがあるとすれば、私は自然の中、人の中に神性を見出すというところにあると思っているのですが、国というものがそれを守れなかった、というのはまだしも守る意思が無いのであれば、日本画の意味も薄れるわけです。
でもようやく気持ちも上向いて来たので、これから絵はがき作成、頑張ります。

浜岡原発停止の動きが出て来て、少しほっとしています。
推進、反対いろいろ立場はあると思いますが、少なくともここは(いや、もちろん本音を言うと全部)止めてから議論して欲しい。もちろん止めても危険なわけですが、制御棒が入らず暴走する危険だってあるのだから。
冷房需要が増える前に一旦停止して、節電対策ともしもの停電のための備えをするというのなら、一市民としては前向きな気持ちで努力出来ます。
病院や交通や、心配はありますが、幸いまだ本格的な夏までにはもう少しあります。